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2018-06-13

縄文の思想

瀬川拓郎

読み終えた。要するにアイヌと内地の海民がつながっているということ。

文字に残されることのなかった縄文人のリアルな思想、かれらの他界観や世界観といった生々しい観念の世界、すなわち縄文人の生き方を律した思想を、どうすれば知ることができるのか──。
本書はこの難問に、考古学と日本列島の様々な神話・伝説といった具体的な資料にもとづき、さらには海辺や北海道、南島という日本列島の周縁に生きた人びとの、弥生時代以降の歴史に光を当てることによって解答しようとする試みです。縄文は単なる失われた過去ではなく、周縁の人びとの生を律する思想として、上記の人びとのなかに脈々と生き続けてきました。その生の様式をとおして、もうひとつの日本列島人の歴史を描くことが本書の目的です。
では、なぜ周縁の人びとなのでしょうか。
かれらは弥生時代以降、縄文伝統である狩猟漁撈のほか多様な生業に特化することで農耕民との共存を実現し、その結果、縄文の習俗や思想をとどめることになったと著者は考えています。周縁の人びとの、弥生時代以降の歴史に注目しようとする理由はこの点にあります。
縄文を「思想」としてとらえようとする場合、これまでは、具体的な手がかりがほとんどないと考えられていたために、どうしても書き手の「ロマン」、思い込み先行になりがちだったのではないでしょうか。本書では、上記の画期的なアプローチにより、いままでに明らかにされることのなかった縄文の核心に迫るものです。
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晴れた日には農作業、雨の日には読書が理想です。
でも、実際には、雨の日は体育館でトレーニング、晴れの日には町並みをランニングするのが多いです。

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